肺炎<赤ちゃんの呼吸器の病気>

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肺炎(はいえん)

 細菌やウイルスなどの感染によって起こる病気で、風邪症候群や気管支炎、はしかなどをこじらせ、肺の中まで炎症が広がった状態です。悪化すると呼吸困難を起こして入院することも。
 赤ちゃんや幼児に多い肺炎として、細菌性肺炎、ウイルス性肺炎、マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎があります。

細菌性肺炎

 肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、溶連菌などが原因で起こり、ここで挙げる肺炎の中では重症になりやすい肺炎です。
 高熱が続いて、せきがひどく、症状が悪化すると呼吸困難になります。あえぐような呼吸をしてぐったりしたり、呼びかけても反応がない場合などは、すぐに受診してください。細菌性肺炎は、急激に症状が進むことが多く、呼吸困難やチアノーゼなどを引き起こす恐れもあります。

 多くのケースは1〜3週間程度の入院を要し、原因となった病原菌にあった、適切な抗菌薬の投与が必要。呼吸困難で水分補給が十分でない場合は、点滴を使用します。
 症状がよくなっても完全に細菌を退治するには、根気よく抗菌薬の投与を続ける必要があります。


ウイルス性肺炎

 肺炎の中で、最も頻度が高いのがウイルス性肺炎です。インフルエンザウイルスやアデノウイルスが原因で起こります。細菌性肺炎に比べると症状は軽く、熱もそれほど高くはならず、早く下がる傾向があります。

 赤ちゃんが比較的元気で、水分補給も十分可能なら通院で治療することが可能です。
 家庭では安静をしっかり守り、保温・保湿に注意して、十分な水分補給を心がけましょう。食事は消化がよく、栄養価の高いものを与えましょう。


マイコプラズマ肺炎

 マイコプラズマという、細菌とウイルスの中間くらいの大きさの微生物が原因で起こる肺炎。せきが激しく、38〜39度くらいの熱が1週間ほど続きます。熱が下がっても、せきはなかなか治まらないこともよくあります。
 入院することもありますが、症状が軽い場合は通院でも治療で済むこともよくある肺炎。
 家庭では、熱がある場合は安静と保温・保湿を心がけ、せきが楽になるよう、上体を高くして寝かせましょう。十分な水分補給に心がけ、食事は消化がよく栄養価の高いものを与えましょう。


クラミジア肺炎

 クラミジアという微生物が原因で起こる、赤ちゃん特有の肺炎がクラミジア肺炎。熱がそれほど高くならないものの、せきのためにおっぱいが飲めなくなったり、ひどい目やにが出ることもあります。生後1ヶ月未満に発症しやすい肺炎。
 入院することもありますが、症状が軽い場合は通院でも治療で済むこともよくある肺炎。
 家庭では、熱がある場合は安静と保温・保湿を心がけ、せきが楽になるよう、上体を高くして寝かせましょう。十分な水分補給に心がけ、食事は消化がよく栄養価の高いものを与えましょう。