出産と輸血<出産の病院選びと分娩>

お産は少なからず危険を伴います。輸血がすぐできる病院を選ぶのもひとつの手です。

出産を控えた妊婦さんのための妊娠・出産に関する豆知識

輸血ができる病院を選ぶ方法も

 個人病院の場合、輸血を実施するとなると、日本赤十字から血液を取り寄せることとなります。これには時間を要します。場所や地域にもよりますが、1.5〜2.5時間くらいは必要かもしれません。場合によっては、救急車で総合病院に運ばれたりするケースだってあります。ですから、大量に出血を伴った場合、医師との相談の上、早めに輸血の準備をお願いする必要があります。
 お産で輸血することはほとんどありません。うちのかみさんのように、大量の出血をし、自力では意識を保持できない、極度の貧血に陥った場合のみです。うちのかみさんが出産した病院では、『昨年、500人のお産を行い、輸血したのは3人、今年は1人目です』とのことです。

 ぎりぎりでも自力で持ちこたえられそうな場合、輸血は行いません。なぜなら、輸血にはリスクを背負うためです。肝炎等の血液による感染。輸血直後に体が若干ではあっても拒絶反応を起こし、寒気が起きるなど、何らかの副作用が懸念されます。現在では、赤十字の検査精度も非常に向上しておりますが、血液感染のリスクがゼロになることはないと考えたほうがいいです。輸血するには病院側から、同意書にサインするよう求められます。だから病院では、輸血をしないよう、どんなに症状が悪化しても何とか持ちこたえられると医師が判断すれば、輸血をしません。

 しかし、輸血をして助かっている方は、お産に限らずたくさんいます。現在は血液不足から、献血を呼びかけるほどです。このため、万が一のときでも輸血がすぐできる、総合病院を選ぶ方もいます。これも病院選びの1つの基準といえますし、一度輸血をしたママさんは2人目以降は大きな病院で出産することを望む傾向もあります。
 うちのかみさんの場合、輸血時に副作用はありませんでした。輸血したおかげで回復もすこぶる順調、ほぼ予定通りに退院することができました。それなりに出血を伴い、輸血をしなかったママさんがおなじ病院にいましたが、この方より1日後に赤ちゃんを生みながら、退院はこっちが数日早かった。今後、肝炎の検査を定期的に受けることとなりますが、今は全く元気です。