アデノイド肥大<赤ちゃんののどの病気>

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アデノイド肥大(アデノイドひだい)

 アデノイドとは、のどちんこの奥の鼻腔の突き当たりにある咽頭扁桃のことを指し、これが異常に肥大した状態をアデノイド肥大と言います。のどの奥にアデノイドが飛び出して、大きく見えることがあります。赤ちゃんによって形や大きさに個人差があります。このアデノイドは、3歳頃から肥大し始め、5〜6歳頃をピークにその後に小さくなっていき、12歳以降はほとんど消失します。
 アデノイドが、何らかの原因で異常を来たし、肥大する症状がアデノイド肥大です。


 原因としては、体質的なもの、感染によるものがあります。鼻が詰まって口から息を吸うため、いびきをかきます。ものを飲み込むときに、肥大した部分が邪魔と成り、おっぱいやミルクを飲めなくなることも。
 耳と鼻を結ぶ管(耳間)が狭くなり、中耳炎になりやすくなります。アデノイドが耳管の入り口をふさぎ、鼓膜の振動に支障を来たしたり、場合によっては耳に液がたまって、一時的ですが難聴を引き起こすこともあります。ただ、難聴は2〜3ヶ月で治るのがほとんどです。
 アデノイドが化膿せず、呼吸や飲食に支障がなければ、切除する必要はなく、様子を見て自然に小さくなるのを待ってもかまいません。風邪などで症状が悪化すれば、炎症を抑える薬を飲みます。しかし、呼吸困難、睡眠時無呼吸症候群が見られる、中耳炎を頻繁に起こして治らないなどの症状が見られた場合は、アデノイドを切除することがあります。手術した場合、だいたい1週間くらいの入院となりますが、手術するかどうかは専門医と相談して決めることとなります。
 基本的には大きくなるにつれ、アデノイドが小さくなり、症状も軽くなるので、乳幼児期に必ず切除手術が必要と言うわけではありません。